ここがおかしいよ!教育論争〜歴史は何のために学ぶのか〜

学校の購買久しぶりにいってみたらこんなものが・・・


・・・
だれが買うんだろうこれ?
私には、これを使う勇気はありません。


今日は五月最後ということで、歴史教育の話題にとりあえず一区切りつけようと思ってこんな話題を。


 なぜ、歴史を学ぶのか。それは、過去を教訓にして、現在、そして未来に生かすということだと思っている人が多いと思います。私もそのとおりだと思います。
 
 
 では、過去を教訓にするとは、どのようなことなのでしょうか。過去の歴史でそういったことが行われてきたのでしょうか。
 
 
 たとえば、現在のEUの起こりを見てみると明らかだと思います。
EUの基本的思想は、第二次大戦終了後に生まれました。ヨーロッパで戦争が起こるの理由は国土が狭く、資源が少ないから、その資源を奪い合って争ってくるのだとし、いままでの歴史を反省し、フランスのシューマンによって、ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)が発足したのがはじめです。私は、これこそ「歴史に学ぶ」という考えだと思います。その後、EEC(欧州経済共同体)、EURATOM(欧州原子力共同体)が発足し、それらが統合してECが生まれたのです。

参考:wikipedia・項目「欧州連合
http://ja.wikipedia.org/wiki/EU#EC.E7.99.BA.E8.B6.B3.E4.BB.A5.E5.89.8D


 歴史を見渡してみると、近現代のヨーロッパは、特にフランスとドイツの領土争い、植民地獲得競争が中心となります。第一次大戦も、表向きな引き金はサラエボ事件ですが、本質的な理由は両国の植民地争いなのです。特に、フランスは普仏戦争でドイツに厳しい制裁を受けたので、ドイツに対してはそれは深い恨みの感情を抱いていたに違いありません。そして、第一次大戦でドイツは破れ、逆に制裁を受けます。ところが、そのことでヒトラーのような人間を生んでしまい、第二次大戦が起きてしまうのです。
 
 
 もっと早くヨーロッパ共同体の考え方が生まれていれば、何千万人という人が死なずに済んだかもしれませんし、この考えがいまだ生まれていなければ、第三次世界大戦が起きていないとも限りません。ただ、EUが発足したことにより、事実上諸国が「統合」することにより、特に少数の民族・言語・文化がおざなりにされがちという新たな問題が生まれたということも付け加えておきます。

 
 ほかにも、キューバ危機の時も、ここで威嚇して、武力闘争になったら確実に世界大戦になるということをお互い恐れたからだとやはり思います。(ソ連アメリカに勝てないことを悟ってその場を引いたとも取れますが。)やはり、これも「歴史に学ぶ」ということだと思います。
 
 
 また、私たちは歴史を学ぶことにより、首相や国家のあり方の「先を読む」ことができたり、政治的プロパガンダに「待った」を掛けることもできるような気がします。
 
 
 たとえば、9・11事件(アメリカの同時多発テロ)で、ブッシュ大統領の発言「われわれは十字軍である」発言から考えてみたいと思います。私は、この発言を聞いた時、ブッシュ政権に対する疑問の念が沸きました。これこそ、「歴史から未来を見る」ということだと思います。西洋諸国とイスラム諸国の戦いとなると、すぐ十字軍が簡単に思い浮かぶと思いますが、この発言は失言だったと思います。
 
 
 なぜなら、十字軍が「聖地解放」の名の下に何を行ったか考えれば、すぐに分かることだと思います。確かに、初回のころの十字軍は勇ましく、目的もハッキリしていたと思いますが、それ以降は・・・まさに竜頭蛇尾といったところでしょう。「聖地解放」という名の下に殺戮・略奪もも行われました。 十字軍の「聖地解放」をイラク戦争の「大量破壊兵器撲滅」に置き換えればそのまま当てはまるような気がします。その名の下に、兵士が民間人に虐待もしましたし、誤爆により多くの犠牲者が出ました。
 
 
 歴史を学ぶことだけでなく、勉強をするということは、この十字軍の例みたいに、批判精神を持つため、だまされないようにするためという意味合いも多いと思います。一定の知識、考え方を持たないと「それおかしいよ!」ということすらできなく「ただ流されるだけ」になりがちです。ですので、靖国問題でも竹島問題でも、歴史を学んで「それおかしいよ!」という人が増えればいいなと思います。その対象は中国・韓国の言い分かもしれませんし、日本政府の対応かもしれません。
 
 
 また、歴史を学ぶメリットは、歴史認識等の分野に限ったことではありません。たとえば、日常生活で、非常に消極的な人間や、ひどく周りから「浮く」ことを恐れる人間を見ることがあります。私は「過去に何かあったんだな」と思うようにしています。確かに、そういったレッテルを貼られる本人にはたまったものではありませんが、安易に「ダメ人間だ」というレッテルを貼るより、正しく人が見られるような気がします。
 
 
 もうひとつ、株式投資にも使えたりします。(投資するお金はありませんが、将来を見据えて注目銘柄を見分けたりしています。)過去のチャートを見て、株価が大きく上下しているときには、必ず何かがあるはずだと踏んでいます。それは、株式分割だったり、増資・増配・そして今多いのが不祥事や業務提携など、必ず調べれば理由が見当たるものだと思います。そして、それはいい銘柄を見つけるために一番大切なことだと思っています。私は、こと株式投資ということに関しては、経済の知識より、歴史の考え方のほうが役立っているような気がします。(ただ、特に外資系や輸出企業などは外貨の影響を受けやすいため、世界事情やヘッジファンドの動きのほうが大切なことがあります。過去のチャートだけで判断するのは危険です。)
 
 
 私は、学生時代、バイトやゲーム(特にRO)に明け暮れて、あまり(というよりほとんど?)勉強しなかった学生だと思います。ただ、このような考えを持つようになったのは、やはり大学での成果が大きいと思っています。まぁ、親が高いお金積んでくれて行ったことは無駄じゃないかな?なんて思ってみたりします。
 
 
 いやー文章にしづらい話題だったなと(ボソ