ここがおかしいよ!教育論争!(前編)

おはようございまする。


前から言っていますが、結構このブログ評判よくてうれしいです。
特にエッセーの人気がいいみたいです。
正直、自分の中で「こんなこと書いても、『堅苦しい』と思われるだけだろう。『きれいごといってるといわれるだけだろう』」と不貞腐れていた節が自分にもありました。ところが、きちんと筋道を立てて、わかりやすさを心がけた文章で主張すれば、結構食いつきがいいんだなぁと、嬉しく思います。


「こっそり興味深く見ています」とか言ってくれる人。アリガト!(´▽`)
できれば、賛成にしろ、反対にしろ、コメントくれるともっとうれしいなぁ。とかw
さぁ、そんなこんなで、今日は真面目ですっ!


 最近、国会で教育基本法改正について、話し合われていますね。論点は「愛国」ということですので、歴史教育に白羽の矢が立っていることは間違いなさそうです。そういえば、ここ数年、数年歴史教科書問題でも揉めていますね。ただ、私は、その話し合いの論点が「なんか違うぞ!、もっと話し合うべきことがあるだろう!」と思っていたりします。今日はそんなお話。前編・後編に分かれています。


 みなさんは、こんな経験ありませんか?
歴史の授業を古代からみっちりやったはいいけど、歴史で一番大切な、世界大戦にはいるあたりになると、時間が足りなくて、最後のほうは一日30ページ進んだ(!)とかいったことはありませんか?もしくは、「先生があとは教科書読んでおいてねー」と言って自習になるケースもありませんか?きっとあると思うのですが。(はっきり言いますが、よっぽど歴史好き、勉強好きな人間でなければ、授業時間以外で、自主的に教科書読むとは考えにくいですね。私も中・高校生だったら、読んでいませんね。歴史教科書を好き好んで何冊も読んだのは卒業論文のときだけですw)


 さて、みなさんはこのような経験があるのでしょうか。そういったことが簡単にわかるのがはてなのいいところです。
TBアドレスはこちら:http://q.hatena.ne.jp/1147945365


<アンケートの条件>
20代まで。学校で一年以上、一度以上教育を受けた人であること。(現在の教育がどのようになっているか知りたい為)
日本史・世界史は問わない。
近現代とは、サラエボ事件第一次世界大戦開戦)以降をここでは指す。


質問日時:2006-05-18 18:42:48
終了時刻: 2006-05-18 19:59:26
回答数上限:100件
途中経過:公開


Q1:古代からみっちりと教科書を読んでいったはいいのですが、近現代以降になると、歴史の授業の時間が足りなくて結局自習になったり、内容が極端に薄くなった経験はありますか?




Q01①について(択一)



ある

85


ない

15

合計100



x 男性 女性
ある
50 (79.4%)

35 (94.6%)
ない
13 (20.6%)

2 (05.4%)
合計 63 37



x 20歳未満 20代 30代 40代 50代 60歳以上
ある
13 (68.4%)

72 (88.9%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)
ない
6 (31.6%)

9 (11.1%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)
合計 19 81 0 0 0 0


x 北海道 東北 関東 信越 北陸 東海 近畿 中国 四国 九州 沖縄 その他
ある
3 (100.0%)

5 (83.3%)

43 (89.6%)

1 (50.0%)

3 (100.0%)

8 (88.9%)

13 (68.4%)

3 (100.0%)

1 (100.0%)

3 (75.0%)

1 (100.0%)

1 (100.0%)
ない
0 (00.0%)

1 (16.7%)

5 (10.4%)

1 (50.0%)

0 (00.0%)

1 (11.1%)

6 (31.6%)

0 (00.0%)

0 (00.0%)

1 (25.0%)

0 (00.0%)

0 (00.0%)
合計 3 6 48 2 3 9 19 3 1 4 1 1


②あなたの歴史の知識や理解は、近現代以前の知識に比べて近現代以降の知識は薄いと思いますか?




Q02②について(択一)



そう思う

67


そうは思わない

33

合計100



x 男性 女性
そう思う
40 (63.5%)

27 (73.0%)
そうは思わない
23 (36.5%)

10 (27.0%)
合計 63 37



x 20歳未満 20代 30代 40代 50代 60歳以上
そう思う
11 (57.9%)

56 (69.1%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)
そうは思わない
8 (42.1%)

25 (30.9%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)

0 (--%)
合計 19 81 0 0 0 0



x 北海道 東北 関東 信越 北陸 東海 近畿 中国 四国 九州 沖縄 その他
そう思う
1 (33.3%)

5 (83.3%)

33 (68.8%)

1 (50.0%)

3 (100.0%)

7 (77.8%)

9 (47.4%)

3 (100.0%)

1 (100.0%)

2 (50.0%)

1 (100.0%)

1 (100.0%)
そうは思わない
2 (66.7%)

1 (16.7%)

15 (31.2%)

1 (50.0%)

0 (00.0%)

2 (22.2%)

10 (52.6%)

0 (00.0%)

0 (00.0%)

2 (50.0%)

0 (00.0%)

0 (00.0%)
合計 3 6 48 2 3 9 19 3 1 4 1 1


 特に注目すべきアンケートは①の方であり、②はそれに付随するという認識でかまいません。
正直、私はアンケート取る前に65〜70%を予想していましたが、まさか85%になるとは思いませんでした。驚きです。あと、近畿・関西地域では比較的近代歴史が教えられているようです。これは特筆すべき点でしょう。


 ここまで見ていただいてわかること。それは
近代歴史が教えられていないという事実だということは、もう言うまでもありません。


 国会でも教育でも論じられていることは「愛国教育」に関する是非であり、すなわち教育の内容のことです。でも、現実の問題は「いかに歴史を教えるか」ではなく「教えられていない」という事実なのです。マスコミでも若干、「密室での論議、国民を無視した論議」という批判が出ておりますが、私もそのとおりだと思います。確かに、歴史教育において、愛国やナショナリズム、はたまた政治的意図と切り離して語ることは不可能です。というのも、これらは、歴史を学ぶ根幹部分に他ならない為です。


 しかし、詰め込みでも何でもいいから、歴史は最後まで教えるべき!というのが私の考えです。どのようにしたら最後まで歴史を教えられるかということについてもっと話し合うべきでしょう。
*1


 その理由をこれからいろいろ述べていきたいと思います。
一番大きな理由は、歴史を知らないと、現在起こっている外交問題の話し合いの場にすら立てないからです。もっと言いましょう。お話にならないのです。たとえば、靖国問題靖国神社のありかたはもちろん、近代日本の政策全般に関する知識と、極東国際軍事裁判東京裁判)やA級戦犯のありかたといった、幅広い知識が問われます。もちろん、靖国問題に限らず、パレスティナ問題、インドとパキスタンの問題、アイルランド問題(全部イギリス関連だったw)も、なぜそれが起こったのか、最低限の基礎知識がなければ、やはり論じることはできません。

 
 靖国問題は、中国・韓国が歴史的観点から批判しているので、こちらも歴史的・政治的観点で反論する必要があるのです。私は首相の靖国参拝には反対ですし、靖国分祀を進めます。それに対して、「分祀反対、首相の靖国参拝賛成」その理由として「A級戦犯のあり方、東京裁判のありかたがおかしいから」という、歴史的観点・政治的観点を持って主張するのはかまわないと思います。それは、私だって東京裁判のあり方すべてを受け入れてなんて到底いませんし。


 ただ、私にとって到底認められない反論は、歴史的(もしくは政治的)根拠もなしに「外国が反対するから参拝をやめるのはおかしい」「中国・韓国は過ぎたことをいつまでも持ち出しすぎ!」と感情論を言って、平然としていることなのです。私は、こうした考えをする人が最近増えているような気がしてなりません。そして、そのことに対してとても危惧しています。


人生で、何かを判断しなければいけないときは、それはとても多いはず。ですが、そんなときに、 きちんとした知識・根拠・理論をない状態で判断したものは、「なんとなく」という感情的なものになってしまいがちです。それは、マスコミなどの情報に流されてしまいかねない、大変危険な状態だといえるでしょう。こうした人間が増えていることは、歴史が教えられていない事実と決して無関係ではないと思います。歴史を一通りやっておけば、最低限の判断はできるはずですし、もっと興味深くこの問題を見つめることができるはずですから。


はい、内容的に持ち上げておいて今日はここまで。
続きは次回をお楽しみに。(なんかいいところで終わるドラマみたいですのw)
次回はなぜ歴史はとにかく最後まで教えるべきかという理由の続きと、歴史が教えられていないという事実に対する対処法、すなわちもっと話し合ってほしい話題について書きます。

 
 

 
  

*1:この部分につては、間違った見解と誤解を招く表現があります。こちらの記事をどうぞ。