「脳をきたえる」は脳を本当に鍛えているのか


この記事は7月31日の記事「人間は機械になりたいのか」における加筆です。
あわせてこちらもお読みください。


最近気になるのが「脳を鍛える」という売り文句です。
日経トレンディの調査でも「サムライブルー」などを抜き、今年のトレンド一位を獲得しました。
たぶん、皮切りになったのはニンテンドウDSにおける「脳を鍛える大人のDSトレーニング」でしょう。


レーニング内容はこんなかんじ。
http://www.nintendo.co.jp/ds/andj/training/index.html


私の根性がひねくれているというのもありますが、あまり私は興味ありません。
なぜなら、人間には計算能力・反応速度や記憶力、特に画像に関する情報処理能力、イメージなどを司る右脳と、情緒や感情・論理性、言語能力を司る左脳というものに分かれています。(ちなみに、深い科学的根拠は無いらしいです。)このブームというのは、右脳ののみがスポットを浴びており、左脳をないがしろにしてないか疑問が残るのです。確かに、簿記や事務には情報処理能力は不可欠です。また、大学などの受験や資格試験において、記憶力の有無というものはかなり重要な要素だと思います。また、反応が遅い人が車を運転しているときは、子供が飛び出しても反応が早い人なら止まれるのに、反応が遅い人は轢いてしまうかもしれません。


しかし、7/31の記事でも書きましたが、情報処理能力、反応速度、記憶力、計算能力はコンピュータに勝てるわけがありません。DSのトレーニングを機械にやらせれば、人間が遠く及ばないスコアが出るでしょう。こればかりがもてはやされると、人間ははやりコンピュータになりたいのかと疑問を感じざるを得ません。


一方、左脳は論理や感情を司るものなです。だから、物事をいかに深く考えてきたかというものが大きなポイントです。感情も司るので、社会性や躾といったものもこちらに含まれる部分があります。私は、物事を深く考えてわかった経験こそ「脳が鍛えられている感」を強く感じるからです。脳を鍛える(すなわち、右脳を鍛えていること)は、認知症などの予防にも役立つといわれていますが、私は右脳より左脳を使ったほうが脳が鍛えられているような気がしてなりません。


ただ、右脳には直感と、画像・音声といったイメージを司る部分も多くあり、ここが発達している部分は独創性が強く、芸術肌だといわれる世俗もあります。そういった右脳能力はコンピュータにはまねできないものです。だから、「この画像は何に見えますか?」「二つの画像の違いは?」というものはありだと思います。また、文章を音読させるような「脳を鍛える」ものもあります。こういったものは、単に情報の処理や記憶で終わってはいませんし、左脳をも鍛えられるのでアリとは思います。


たとえばこんなの
http://www.ntv.co.jp/sekaju/student/20050716.html


7/31の記事と結論部分はかぶりますが、やはり右脳的な能力のほうが「あなたの右脳は何歳です」と数字で表せるもの、効果が見えやすいものばかりが見向きされるもののほうが、世の中では受け入れやすいものだと改めて実感しました。そういったものがもてはやされる反面、左脳の軽視により、論理性の欠如によるコミュニケーション不足や感情論の台頭といった現象を巻き起こしているような気がなくもありません。もしかしたら、そういったことと、社会において凶悪な事件が増えている事とは、無関係ではないかもしれません。


さて、ここで問題を。簡単です。
左脳を鍛えるトレーニングです!
就職試験のときにやったよこんなのw


努力しているひとは成功している。
この分が正しいとき、次の中から確実にいえることを選んでください。
その選択肢を選んだ理由も書いてください。


a.成功している人は努力している。
b.努力していない人は成功していない。
c.成功していない人は努力していない。


ヒント:「○○している人は」の後に「皆」をつけてみるとわかりやすいかも


わかった方はコメントにどうぞ。
正解は近日公開予定です。


参考:wikipediahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B3%E8%84%B3#.E5.8F.B3.E8.84.B3.E3.83.BB.E5.B7.A6.E8.84.B3.E8.AB.96