ナンバーポータビリティ(MNP)本日スタート


いやいや遅ればせながら、ナンバーポータビリティ(以下MNPが)スタートしましたね。
それにより量販店とかにわかに活気付いているとは思いますが
私の周りでは、あまり話題になりませんし、「ぜひ使いたい」って人も少ないいように感じます。
なぜだか考えてみました。


マスコミの報道などを見渡しても、割と静観するユーザーが多いという論調もあるようです。
主な理由は、いままで利用していた長期割引サービスやポイントが引き継がれないこと、メールアドレスが変わってしまうのが原因だとも言われています。


まぁ、私はそれ以外にも違う理由があるのではと思っています。


要するに、機種変更の問題があるのです。


まず、機種変更したあとは10ヶ月程度の縛りがあります。解約時や機種変更時にお金をとられるということも理由でしょう。


そして、大きな理由が、携帯の中に入っている着メロや画像といったデータの移行問題があります。最近は着うたや音楽だの、動画だのと、携帯に保存するものも大容量化してますし、それに伴い値段も高いのです。着うたの値段は一曲100円が相場です。20〜30曲携帯にはいっていたらいい値段になります。通信費もかければもっとかかっていることになります。そして、こういったものは大抵著作権がついており、機種を超えた移動ができなくなっているのです。これはけっこうな痛手になります。この点にはそろそろ融通を利かせてほしいものです。せめてMNPをして30日は、パケット代半額などのサービスがあっってもいいのではないのでしょうか。




そして、他の人からもらったり、自分が撮った写真、オリジナル画像などを移動させる場合でも、それほど楽ではありません。今はメモリーカード搭載といっても、規格が違ったり、移動させることができても携帯ごとに扱える画像サイズが違っていたりします。


そして、携帯のアドレス帳やブックマークは大抵店頭で転送してもらえます。しかし、店舗側にデータが残るといって嫌がる人もいますし、移動できるデータも限られています。例えば、大学の友人・高校の友人・職場の人といったグループ分けや誰がかけてきたときに専用の着信音が鳴るといった機能です。これは携帯買い換えた時に設定するのですが、これがまた手間がかかるのです。


携帯とPCを連携させるツールを使えばだいぶ楽になりますが、けっこう値段が張ります。しかも携帯も新しい機種がどんどん出るため、バージョンアップが早くて、古いバージョンだと互換性がなかったりするケースが多いです。また、携帯とPCを結ぶケーブルの形状が違うかもしれません。


このように、MNPには機種変更のわずらわしさプラスメールアドレスの変更と長期割引プランなどの消失があるのです。だから、今の利用会社によっぽど不満を持っているか、それとも他社のサービスでよっぽど魅力的なものがあって心待ちにしている人以外は、MNPが始まったからといってすぐ利用する人は少ないのではないかと思います。


そしてもうひとつ、携帯のサービスはとても分かりづらいのです。料金体系は組み合わせがいろいろあるので、とても複雑ですし、ワンセグ・ナビ・音楽ケータイ・PCサイトビューワなど・・・携帯で何ができるかもきちんと把握できないくらはサービスが増えています。正直なところ、1社だけのサービスを把握することですら難しいのに、今度は3社へと選択が広がるのです。単純に3倍の労力です。こんなややこしいものを自分から好き好んで把握して、検討する人がどれだけいるか疑問です。


これまで、機種変更のわずらわしさがMNPの足かせになると今まで述べてきましたが、逆に言えば機種変更の時にこそMNPをつかって他社変えるきっかけになるのではないかと思います。普段はまったく見向きもしない他者のサービスも、機種変更をするときに見るカタログや情報誌、そして店頭での説明を受けることや、他社を使っている友人などに話を聞くことにより、やっと他社のサービスの内容を知り、比較検討を始めるのではないかと思います。


やはり携帯は1年〜1年半で機種変更をする人が多いため、来年末くらいにはシェアが5〜10%程度動くかもしれません。どちらにせよ、ドコモは苦戦しそうな気がします。私はドコモユーザーですが。